生まれる

月あかりがまぶしい夜12時頃、2人で寝ながら月明かりを見たその直後、陣痛がやってきた。測るともうすでに5分間隔。
波のように押し寄せる陣痛の痛みは想像を超えていた。
旦那さんが渡辺助産院に電話をしてくれ、深夜2時頃に到着。そして、痛いお腹をかかえながら分娩室へ移動した。

最高潮に痛みが押し寄せる。痛みは目から逃げるというアドバイスをもらい、必死に目をあけながら、ふーふーと深呼吸をする。あれほど逆子を治したいと必死だったのに、やっぱり帝王切開でもよかったかも、と思ってしまうくらい痛い。止められない痛みは容赦なくやってくる。お腹でがんばっているあーちゃんに声をかけながら、その存在があったからがんばれた。旦那さんはずっと手を握ってくれていたけど、後から聞くと骨が折れそうだったと言っていた。

気が着くと朝が来ていた。
子宮口が全開になり、永遠に続くと思った陣痛から解放される時がきた。あと少しで赤ちゃんと会える。部屋へ移動し、ベットの上で旦那さんがあぐらをかいて、私は頭をその膝の上に。初夏の朝日がピンク色のカーテンからこぼれ、やさしい光が満ちる。

7時8分、産声が聞こえた。
お腹から出てきたのは、2650グラムの小さな小さな女の子だった。
お腹がつきでていて、会う人みんなが男の子と予想していたけど、私の最初の予感は当たっていた。

あーちゃん、ようやく会えたね。
生まれてきてくれて、本当にありがとう。

兆候

夜、旦那さんの実家で姪っ子ちゃんと話している時に、何か水が出てくるのを感じた。ついに兆候がやってきた。
おしるしなのか、破水なのか。
急いで旦那さんに連絡をする。旦那さんは個展のことで東京へ行っていて、夜遅くに帰ってくることになっていたので、タイミングはよかった。
嗅覚が働いていたのか、最終より早い新幹線に乗ったようで、もうすでに新幹線の中だった。

渡辺助産院にも電話をすると、一度来てくださいということになった。
お義母さんに連れ添ってもらい助産院へ。

ちょろちょろの破水とおしるしの両方だった。
助産院を出る22時半頃、ちょうど旦那さんが到着。その顔を見ると、なんだかほっとした。

いつ来るのかと待っていたけど、いよいよかな？

サルと山桑の実

最近、家の庭にサルがすごい。
木が揺れたと思って見ると、サルが15匹くらい。
大きな木の枝を引っ張ったり、木の上で枝をゆさゆさしたり。
近づくと逃げる。

その大きな木を見てみると・・・
それは山桑の木だった。
せっかくなので、ジャムにしてみることに。

大きなお腹をかかえてプチンプチン。
手の届くところだけだと少ないので、椅子に乗って高いところも。
山桑の実は小さくて芯があるので、量を採るのにはかなりの忍耐力が必要だった。
1時間くらい収穫すると、芯を取るのにまた1時間くらいかかる。

芯を取った山桑の実をお砂糖とグツグツ煮ると・・・
本当においしい！

予定日

今日は旦那さんが決めた予定日。

特に何も変化はなく一日が過ぎようとしている。
せっかくなので、輝く朝日の中で予定日記念写真を撮った。
あーちゃん、いつ出てくるのかな？

巣箱

家の近くの枯れた木に巣箱を設置しておいた。
朝目覚めて、ぼーっと外を眺めている旦那さんが急に、「鳥がいる！」と旦那さんが大興奮。

よくよく観察すると、行ったり来たりしながら枝や草を巣箱に運び、どうやら寝床を作っているよう。かわいい！

鳥は詳しくないけれど、調べてみるとシジュウカラのようだ。
酉年に生まれるあーちゃん、縁起がいいね。

ゴールデンウィーク

ゴールデンウィークということで、会社設立以来の久々の長期休暇！

あーちゃんが生まれると洗濯物がたっぷりになるに違いないと、庭にロープを張った。
そうしたら、旦那さんが作品制作でロープを張ろうと思っていたらしく、そのロープを使って映像を撮り始めた。
あーちゃんが生まれる直前の5月21日から東京のKAYOKOYUKIギャラリーで個展が始まる。どんな作品になるか楽しみだ。

それにしても、このロープ、洗濯物が思いっきり干せて、本当に気持ちがいい！
洗濯物好きの私にとって、気分爽快。次々にお古のあーちゃんグッズを干す。

天気もずっと良かったゴールデンウィーク、ほとんど家から出ずに旦那さんとダラダラ過ごした。新緑の広いお庭と、気持ち良い風が通る古民家。妊婦だからこそ気兼ねなくゆっくりと過ごせた時間だった。

あーちゃんがくれた、素敵なひと時。

逆子

妊娠8ヶ月になって、逆子ということを聞いた。
とてもショック。

産道を通ることが赤ちゃんにとってとても大切らしく、自然分娩を強く希望しているのに、このままだと帝王切開になってしまう。

頭が逆子のことでいっぱいになる。
確かに、仕事ばっかりしていて、ほとんどパソコンの前に座ってるし、運動なんて全くしていない。「もっと気にして」という赤ちゃんからのサインのような気もした。

ネットで調べ、できることはとにかくやった。

まずは逆子体操を始めた。
毎日毎日「あーちゃん、こっちが頭だよー」とお腹に話しかけながらお尻を上げる。
旦那さんにもお尻側から「こっちが頭だよー」と言ってもらう。

とにかく温めた方がいいというので、米ぬか酵素に行ってみたり、鍼灸院へ行ってみたり、食事を気をつけたり。
それでも逆子が治らない。

マイペースなあーちゃん、下に頭がくるんだよ。